ホルムアルデヒド試験
紡績品の遊離ホルムアルデヒドの含有量の測定試験紹介
1.主題内容と範囲
本試験はJIS L 1041:2011《樹脂加工織物及び編物の試験方法》遊離ホルムアルデヒドの測定方法:A法とB法及びGB/T 2912.1-2009《ホルムアルデヒドの測定 第一部分:遊離と加水分解のホルムアルデヒド(水で抽出する方法)》の標準で行われる。
2.ホルムアルデヒドの特徴と危害
ホルムアルデヒドは無色で、揮発しやすく、また水に溶解しやすい、強いにおいがする刺激的な気体であり、結合状態のホルムアルデヒドは長い時間揮発が続きます。
ホルムアルデヒドは重要な有機原料であり、コストが低く、ビニール工業、合成繊維、皮革工業、医薬、染料などの分野に広範に使用され、存在しています。
ホルムアルデヒドの主な危害は皮膚粘膜に対する刺激作用であり、原液毒物で、たんぱく質と結び合わせることができ、高濃度で吸うと気道にひどい刺激と水腫、目に対する刺激、頭痛が生じます。ホルムアルデヒドに長い時間接触すると気管支喘息を誘発し、発ガンまたはガンを促進する危険があります。そのため、ホルムアルデヒドは有害物質として各国の相関法律にその使用が制限されています。
なお、ホルムアルデヒドを含む樹脂加工剤で処理された生地は防皺性、伸縮性、色牢度が高いという特徴を含み、ホルムアルデヒドは紡績品工業に広範的に使用されています。紡績品は人々の生活に密接にかかわり、皮膚に直接接触し、紡績品に含まれたホルムアルデヒド含有量が多いと、生活と健康に直接影響するために、紡績品に含まれたホルムアルデヒド含有量の測定は必要とされています。
3試験方法と原理
試験片の重量を正確に量り(大人及び子供 1g、ベビー 2.5g)、40℃水浴抽出してから、抽出液をアセチルアセトンで顕色し、分光計(412~415 nm波長で顕色液におけるホルムアルデヒドの光吸収度を測定し、試験片の遊離ホルムアルデヒドの含有量を算出します。